現在の仕事についた経緯
きっかけはニュージーランド留学中就職がうまくいかなかったため家業を継ぎたいと言ったことです。ニュージーランドでは日本人であることに救われることが多く、日本という国が築いてきた信用と信頼のすごさを思い知っていたので、特に違和感もなく就職してからも奮闘できました。
実は大学生時代や前職を退職後に手伝いをしていた期間もあったので、仕事もすんなりはじめられたことも要因としてあったと思います。
仕事へのこだわり
仕事を覚えるために、サラリーマン時代もしていた「メモを取る」「寝る前にもイメージトレーニングする」「わからないところはすぐに聞く」に加え、パソコン作業ではなく身体を動かす作業だったので「自分の動きを最速になる順番でマニュアル化する」ということを徹底していました。そのおかげで戦力になるまでは早かったと思います。
お客様へ商品提案をするようになってからは、どうすればお客様の生活がより良くなるかを考え提案しています。商品知識を得るためにもイ草の産地である熊本県へ年に2、3回訪れ、農作業も手伝っています。畳縁工場へ見学へ行くこともして、最新の生の情報をお客様へ届けるようにしています。仕入れも自分の目で見たものを取り入れるようにしており、産地偽装もある中で最大限防いでいます。
サラリーマン時代とは違い、自分が納得したものを自分が加工し、自分で納品できるスタイルが自信を生み、おかげ様でお客様の満足度も非常に高いです。
若者へのメッセージ
若い世代は新しいテクノロジーに対して抵抗なく感覚で取り入れることができると思っています。年を重ねるほどそれが難しくなるため、若い世代が有しているこの能力は、会社にとって、社会にとって、非常に有益になります。
その武器をどんどん磨いてもらい、企業や社会に新しい風を吹かせてほしいと考えています。
私の仕事は畳職人なのでどうしても業態が古いです。しかしそこにSNSをかけ合わせれば新たなイノベーションが起きます。実際SNSのおかげで様々なコラボレーションが起きていますし、新商品も生まれています。
日本文化には日本がこれまで長い歴史の中で磨いてきた素晴らしい技術や考えがあります。それをロストテクノロジーにしてしまうのではなく、温故知新で次世代へ残してほしいと切に願います。