現在の仕事についた経緯
起業したきっかけは、「自分の人生に熱中したい」という想いからです。20代の頃は、仕事も私生活も充実していましたが、どこか心の奥に「物足りなさ」を感じていました。30歳を迎え、これからの人生を真剣に見つめ直すようになったときに「無難に生きること」への違和感に気づき、一生に一度の人生なので「自分自身にもっと能動的に生き、熱中したい」と感じ、独立を決意しました。
また、仕事を通じて、同じ想いを持つ仲間、さらにお客様や社会も巻き込んでいくことで、「自分の人生」が単に個人のものではなく、ステークホルダーを含むものへと広がり、より持続的で価値のあるビジョンになると確信しました。
仕事へのこだわり
私の仕事へのスタイルは、「相手に価値を提供し続ける」という姿勢に集約されます。
新卒で入社したJTBでの9年間は、修学旅行を中心とした教育営業を担当してきました。その中で、旅行業界ならではの課題に直面しました。具体的には、修学旅行の商品自体には差別化が難しく、最終的に選ばれる要因は「担当者の人間性」や「信頼感」にかかっているということです。お客様との関係を築くためには、日々の訪問や細やかな配慮を積み重ねることが欠かせませんでした。
この経験を通じて私が得たのは、「9回giveして1回take」という仕事の姿勢です。つまり、まずは相手に多くの価値を提供し、信頼を築いた上で初めて成果が得られるという考え方です。JTB時代には、学校の先生方のプライベートな旅行の相談に応じたり、部活動の大会の応援へ駆けつけたりする中で、お客様にとって「信頼できる存在」として認識されることを目指しました。この「相手に寄り添う」というスタイルは、起業後も変わりません。
営業代行という分野で独立した際、商材や業種が変わっても「相手にとっての価値を最大化する」という姿勢を貫いてきました。単に要望を満たすだけでなく、+αの価値を提供することで、相手の期待を超える結果を生み出すことを目指しています。
この姿勢こそが、信頼を築き、持続的な関係を育む基盤となると考えています。最終的には、お客様に「この会社と関わってよかった」と感じてもらえることが、私の原動力であり、全員がその想いを実現できる会社を目指し続けています。
若者へのメッセージ
「やりたいことを見つけよう」という言葉をよく耳にします。自分もそうだったので分かりますが、それが最初から分かっていれば楽です。ただ、自分自身のことでさえ、まだ分かりきっていない中で『やりたいことを見つける』のは、非常に難易度の高いことだとも感じます。
そこで、私からのメッセージは「いま取り組んでいることに真剣に向き合ってください」ということです。それが本当にやりたいことかは分からなくても、少しでも関わっている以上、そこには何かしらの関心や縁があるはずです。半端にやっているといつまで経っても分かりませんが、真剣に取り組むことで、次第に「これは本当に自分がやりたいことなのか」という内なる声が聞こえてくるはずです。
仮に「やりたいこと」ではなかったとしても、その過程で得たスキルや知識、人間力は、必ずどこかで役立つ時が来ます。スティーブ・ジョブスも『先を見て点をつなぐことはできません。後から振り返って初めて点がつながるのです。』というメッセージを残しています。
前途洋々の皆さんへ、すべては自分次第です。環境や他人のせいにせず、自分自身の人生を切り拓いていってください!