現在の仕事についた経緯

令和5年度、東京都ナースプラザから看護職の復職支援研修を依頼され、実施したことがきっかけです。私の研修後のアンケートは高評価でしたが、研修は座学と見学のみの実習だったため、復職への自信には直結しないことが分かりました。研修を受けた看護師からは、採血などの実技指導を希望する声が複数聞かれました。そこで基礎看護技術(採血等)の実技指導を含む復職支援研修を医療機関で実施できる体制を整えて、看護師の復職支援に力を入れる株式会社リカレントスタッフを立ち上げました。看護師の実務経験が豊富なキャリアアドバイザーが看護師のキャリア相談に応じ、採用側の立場も大切に考えて事業を運営していきたいと考えています。

仕事へのこだわり

会社員時代、上司からは「探求心がある」と評価されました。特に意識したことはありませんが、分からないことを調べたり、少し勉強してきたことをそう評価されたのかもしれません。自分の視野を広げ、知識不足を補うため、折に触れて学んできました。課題があればその因果関係を考え、どうすれば解決できるか考えました。例えば、医療法人の立ち上げ後、医療事務も看護師も採用難が続き、毎年困っていました。小さな組織では、職員の急な休みや入退職に伴う業務量の調整が難問でした。その解決のため、自ら医療事務を学び、受付に座って実務を覚えました。
それ以降、新採用の医療事務の職員に仕事を教えるのは、専ら私の役割となりました。そうすることで職員の仕事ぶりをしっかり把握でき、職員が休む時はシフトの穴埋めもできます。医療事務部門の立ち上げが一段落すると、次に看護師の仕事もできるようになろうと考えました。看護大学を受験すると合格したので、子供を保育園に預けて通うことにしました。大変でしたが、卒業後は看護師のシフトの穴埋めもできるようになり、組織運営の面では随分楽になりました。誰かが休みたいときに、他の職員にシフト変更を頼んだり、残業できるか確認する必要がなくなったからです。
目の前の課題を解決するために考え、努力してきた経験が、今の仕事に繋がっていると感じます。人生に無駄はないと言いますが、本当にその通りだなと思います。

若者へのメッセージ

可能性に溢れる若い方々へ、仕事や人生に困難は付き物なので、そんな時に私が大切だと思う2つのことをお伝えしたいと思います。沢山の失敗から学んだことです。

①見方、捉え方が大切
難しい状況に向き合うとき、見方を変えると良い面もあるかもしれません。なので、少々無理があっても「ピンチはチャンス!」と考えます。「ピンチを解決するチャンス」だから「チャンスに変えるにはどうしたら良いか?」と考えるのです。困難を乗り越え、成果を出し、成長できれば素晴らしい試金石になります。前向きに捉え直してチャンスに変える努力を重ねていくと、良い経験に変えていけます。

②感謝することが大切
恵まれていることに感謝するのは勿論ですが、「ピンチ=好転のチャンスをありがとう!」と、少々無理してでも感謝しましょう。大抵のことは何とかできるようになります。感謝が増えると、その分不平不満が減り、周囲の人とより良い関係を築くことができるようになります。努力して失敗したら前向きに頑張った自分を褒めましょう。疲れたらゆっくり休んで、良い経験を積んでください。その先に自己実現できる仕事や役割が待っていると思います。