現在の仕事についた経緯
大学1年生の時にフィリピンのスラム街にて、子供向けの教育支援を行うボランティア活動を行い、帰国後には医療系事業会社で新規事業開発に従事しました。これらの経験を通し、将来は事業や経営を通じて社会の課題を解決するようなことをしたいと考えるようになりました。
大学時代の早い段階から自身のキャリアについて考える機会に恵まれた私は、残りの大学生活において、長期的な視点で、人生で何を達成したいのか、自分の好きなことは何かと分析することができました。
しかし、大学の友人や社会に出て働き始めている先輩方と話していると、自分がやりたいことがわからない、何のために今の仕事をしているかわからない等、これからの人生をポジティブに捉えている人が少ないということに衝撃を覚えました。
成績も良く、充実した学生生活を送り、日本・世界を代表するような大企業に勤めていても、人生について悩む先輩方が多くいました。学生時代にキャリアについて考える機会がないまま社会人となり、目の前の仕事に追われ、気づいたら自分の志を達成するどころか見つけることさえもできず引退する姿を想像すると、違和感を覚えずにはいられませんでした。
とはいえ、キャリアと真剣に向き合う機会はそう簡単にみつけることはできません。学生時代はサークル活動や友人との時間など楽しいことは多いですし、学業もあります。将来について考えるきっかけや、その考え方について教わる機会もなかなかありません。そうした中、学生が学部1、2年生の早期から自分のキャリアと真剣に向き合い、夢や希望を実現するようなキャリアを歩めるよう、情報・機会の提供を行いたいと考え、この会社を立ち上げました。
仕事へのこだわり
サービスを開発するにあたっては、徹底的なユーザー目線にこだわっています。
弊社が運営する「CareerPod(キャリアポッド)」(https://careerpod.jp/)は、大学1年生から就活生までが「キャリア設計」を基本から学べる就活サイトです。想定ユーザーは、全大学生が対象ですが、とくに東京大学・京都大学・一橋大学・早稲田大学・慶應義塾大学に所属する学生の方々です。サイトの設計には私を含め、東京大学や一橋大学を卒業したメンバーが携わっており、現役の学生からの意見やフィードバックも反映してつくりました。具体的には、サイトのUI・UXとコンテンツに強いこだわりがあります。
就活に抵抗のある学生や、まだ自分の将来に関心を持てない1年生でも使いやすいサービスをつくることを心がけました。お気に入りのカフェで作業や読書に集中するように、自分との時間をじっくり過ごしてほしいという想いもこめて、“落ち着くブックカフェ”をコンセプトに開発しました。「ブックカフェ」ということで本棚から気になった本を手に取るように、興味のある業界やテーマに関するコンテンツを見つけられるような工夫を凝らしています。
その他にも、複数の記事から構成される講座という形でコンテンツをまとめ、順を追ってそのテーマについて理解を深めることができる仕様にしました。それによって、無数の記事コンテンツがばらばらに存在し「何を読めばよいのかわからない」という一般的な就活サイトの不便なポイントを解消しています。
コンテンツでは、学生さんへのアンケートやインタビューを通して、キャリアについて考えるにあたって、どこでつまづいているのかを徹底的に分析しました。そうした分析結果をもとに、キャリアがより身近なテーマに感じられるようにコンテンツの企画・制作を行っています。
若者へのメッセージ
「大学生活は人生の夏休み、社会人は我慢の時間だ」このように考えている方もいるかもしれません。
「人生100年時代」と言われる中で、大学卒業後の残りの80年近くの人生を、親や周囲の期待に応える仕事に我慢して就いて生きていくことは、果たして幸せなのでしょうか?
私は、仕事も含めて「自分の活動が社会を良くしている」という自覚を持って取り組めることこそ、人生の幸せだと思います。
働くことの魅力を知ると、社会で働くことが楽しみになります。そして自分の好きな仕事を通じて周囲の人々を幸せにし、より良い社会をつくる、そんな豊かな人生をみなさんには歩んでいただきたいと考えています。
そのためにはまず、自分がいつもいるコンフォートゾーンから飛び出す経験をたくさんしてみてください。
そうした挑戦をすることで、新たな出会いや学びを得ることができ、自分にあった仕事や生きがいと出会うチャンスも広がります。
皆さんが夢や志を見つけ、それを実現されることを願っています。