現在の仕事についた経緯

子どもの頃から、母親に求められた「女性らしさ」や「奥ゆかしさ」といったステレオタイプに違和感を抱いており、次第に自立した女性像に強く惹かれるようになりました。
また、創業当時はVCにピッチを行いましたが、当時は女性のVCがまだ少なく、課題への理解を得るのが難しかったため、自己資金で起業。出産がきっかけで、キャリアと家庭の両立ができる女性を増やしたいという想いが芽生え、改めて当社が解決したいのは「女性課題」だと再認識しました。
そこから「ファッショナブルに女性課題を解決する。」というミッションが生まれ、現在はウーマンウェルネスに特化したブランド支援と、キャリアに焦点をあてた女性活躍推進事業を展開しています。

仕事へのこだわり

私が仕事をするうえで大切にしているのは、「信念を持ち続けること」と「物事を逆算して考えること」です。
まず信念についてですが、人生の目的が「お金」になってしまうと、どこかで努力に限界が生じてしまうと感じています。時々「何のために仕事をしているのか」と自問する瞬間があるのですが、その問いに自分なりの答えを持っていないと、立ち止まってしまうと思います。私は「女性がより活躍できる社会を築くことで、日本経済の成長に貢献する」という信念を強く持っています。その想いがあるからこそ、失敗をしても何度も立ち上がれるし、仕事に向き合い続けることができています。また、自分の信念を言葉にして周囲に伝えていくことも意識しています。そうすることで共感が生まれ、新しいアクションやつながりに発展する機会も多いです。
もうひとつの「バックキャスティング(逆算思考)」についてですが、今自分にできることだけで考えてしまうと、特に若いうちはスキルや経験の幅が狭いため、視野も限定的になります。むしろ、大きなビジョンを描いたうえで、「その実現のために今何をすべきか」を考えることが、自分自身や組織の成長につながると考えています。常に大きな視点で自分自身を客観的に捉えることを意識し、ビジョンから逆算して行動するスタイルを大切にしています。

若者へのメッセージ

若い世代の皆さんにお伝えしたいのは、「誰かや社会の正解を探すよりも、自分の違和感を信じて動いてみてほしい」ということです。今の時代は、あらゆる場面で「正しい選択肢」が提示されているように感じますが、本当に自分に合う道は、自分の中にしかありません。違和感やモヤモヤは、自分自身からの大切なサインです。不安や迷いがあっても、まずは一歩踏み出してみること、そしてたまには思い切って抵抗してみることも、何かのきっかけにつながるかもしれません。
無理にまわりに合わせる必要はありません。その違和感こそが、自分らしいキャリアや人生を切り拓く出発点になるはずです。そして、どんな仕事も人生も、最終的には「誰とやるか」がとても重要です。焦らず、自分の信念とペースを大切にしながら、自分の人生を生きていってください。