現在の仕事についた経緯
幼少期から漠然と「人の役に立ちたい」といった気持ちがありました。紆余曲折はありましたが、大学入学後に看護の面白さを感じ、そこからは看護職として従事しています。
独立を決意したのは、訪問看護を始めて以降でした。思いに共感して入職しても、実際は理念と現実がかけ離れていて、何を信じて仕事をしたらいいのかわからず悩んでしまったことが何度かありました。また、過酷な労働を強いられ疲弊していく同僚を多く見てきて、なんとかしたいと強く思うようになりました。これらの経験を経て、リスクを背負ってでも独立した方が自分自身も幸せだし、自分のところで働いてくれるスタッフだけでも守りたいと思い、ご縁にも恵まれ起業するに至りました。
仕事へのこだわり
一人間として大切にしていることは、何事にも誠実であること、そして驕らないことでしょうか。これらは常に自分の中にある思いです。一つ一つ真摯に向き合って取り組んでいるからこそ、成長や信頼関係の構築につながり、今があると思っています。自分の力だけでは開業することは到底できなかったですし、出会った方々やこれまで賜ったたくさんのご支援に心から感謝しています。そして、その期待に応え続けられるよう、驕らずに今も取り組み続けています。仕事を含め、自分自身の生き方の指針のような、信念のようなものです。
仕事においては、こだわりというわけではありませんが、看護職であることが私のアイデンティティです。看護職としての自身の感性が、経営においても基盤になっているように感じます。暮らしに寄り添う私たちの仕事(訪問看護)は、決して簡単なものではありません。「いかにスタッフを守りながら、よりよいサービスを利用者様に届けるか」について、常に看護師としての感性と経営者としての目線を持って考え、試行錯誤しています。
看護師はウェルビーイングに寄与するプロフェッショナルだと、私は考えています。「人々が健やかに、そして幸せに暮らすことができるように」という思いで日々仕事をしています。ご利用者様に対しても、スタッフに対しても同じ気持ちで、その一心で起業したと言っても過言ではありません。その思いがきちんと相手に伝わるよう表現すること、形にすることを心がけています。
若者へのメッセージ
自分次第でどうにでもなりますから、臆することなく自分の信念に従って行動してほしいと願っています。起こした行動は、時に叩かれたり笑われたり、必ずしも応援されるものではないかもしれません。それでも、妥協せず誠実に取り組んでいれば、必ず誰かが見てくれています。そして、その取り組みの先に必ず道が開けるのだと思います。思いがけない角度からチャンスが舞い込んでくることもあるでしょう。何かを始めることは勇気のいることですが、自分自身と向き合い、いいと思ったら覚悟を決めて、そのチャンスを逃さずに掴んでほしいと思います。
私のような若輩者が若者へのメッセージなど、大変おこがましく恐縮ではありますが、このメッセージをご覧になった方にとって、少しでも背中を押すことができたのなら嬉しく思います。ご覧いただきありがとうございました。皆様の輝かしい未来を心から祈念しております。