現在の仕事についた経緯

幼少時代から父の現場に同行することが多々あり、内装屋という仕事をずっと眺めてきました。
後継者という立場があったものの、やはり職人として生きていきたいという思いが強く、現在の仕事につきました。
重労働・低賃金という悪いイメージはさほどなく、むしろ自分のやり方次第では、可能性がある業界だと感じました。
この業界には、圧倒的に若者がいません。そして付け焼刃ではどうすることもできない技術職です。
建設業の深刻な高齢化が逆にチャンスであると捉えた私にとっては、決して無謀ではなく、むしろ天職に就くことができたと感じています。

仕事へのこだわり

常に最高のパフォーマンスができるよう、日々腕を磨いています。
私たち職人は、自分たちの技術力でお金をいただく技術職です。職人としての成長が止まってしまえば、目まぐるしく進歩していく建設業界から遅れをとってしまいます。新しい材料、新しい副資材等が続々とリリースされている中、私たち職人もそのニーズに合わせて変化(進化)し続けなければなりません。
私たちは、現場で培ってきた最高の技術を提供するのと同時に、世間での人気商材や新しい工法、新しい情報にアンテナを張り続け、すぐに挑戦する必要があります。その中で、どの選択肢が最高のパフォーマンスにつながるのか考えるのです。
私は、新人時代からこのPDCAサイクルを常に意識して仕事に取り組んできました。そしていい意味で「職人らしくない職人」を目指しています。

皆様にとっての職人のイメージはどのようなものがあるでしょうか?
「作業服を着た強面の職人さんが、タバコを片手に一服している。」というようなイメージはありませんか?
このイメージは、実際に複数人の友人に聞いたイメージなので、皆様とさほど相違が無いのではないかと思います。
私はここを変えていきたいと思っております。信じられない話かもしれませんが、大昔は現場内でタバコを吸っている時代もあったそうです。
個人的な嗜好になりますが、私はタバコを吸わないので、現場でのクレームはもちろんありませんし、作業着も近年では非常におしゃれでかっこいいデザインのものが増えてきました。
私自身も、身だしなみには常に気を配っていますし、これは社員の皆さんにも気を付けていただいています。
これからも「職人らしくない職人」を貫いていこうと思います。

若者へのメッセージ

「Z世代」や「最近の若者は」等、様々なネガティブな発言が飛び交っていますが、私は全く気にする必要がないと思います。
誰にでも若い時期があるのは当然のことですし、業種問わず、最初から100%仕事ができる人など存在しないからです。
ただ、「若い」ということに甘えて努力を怠ることは、私はもったいないと思います。その時に自分自身に与えられた仕事や役割を全力でこなす。そして、その結果を真摯に受け止める。この当たり前のことを繰り返していくことが、私は重要だと思っています。
私たち職人も、結果が全てです。どんなに時間をかけようが、お金をかけようが、ダメなものはダメ。厳しいようですが、どの業界、どのポジションにおいても同じことが言えます。

ぜひ失敗してください。責任のある仕事で失敗し、その失敗を認めてください。そこからの成長が、私は何よりも重要だと考えています。人のせいにせず、言い訳せず、どうして失敗してしまったのかを考え、次の仕事に活かしていく。これこそが仕事のできる人間になる最短ルートだと思います。
一生懸命に働くことは、とても楽しいですよ。