現在の仕事についた経緯

私は神奈川県の茅ヶ崎市に移住してから、好きな地域で暮らす喜びを知りました。自分が住んでいる地域に貢献したいという思いが募った頃、商店街を活性化させる地域プロジェクトにお誘いいただきました。
私はそこで、地域で活躍する方々を紹介するメディアを立ち上げ、100人以上の魅力的な地元民と出会えました。特に地域で商売する方々のお話を伺うのが楽しくて、夢中でメディア運営をしていくうちに、ネット活用に関するご相談をいただくようになりました。次第にそれが仕事になっていき、地域のネット活用を支援する会社を立ち上げることになりました。

仕事へのこだわり

私は基本的に「来た球を打つ」タイプなので、そこまで仕事へのこだわりが強い方ではありません。最初に就職した会社の面接でも、エンジニア志望で面接を進んでいましたが、最終面接で「君は営業の方が向いているよ」と言われ営業職になりました。会社員として働く上では、思いもよらないキャリアを歩む人も多いですが、それを長い目で見てプラスに捉えながら働けると良いのではと思います。
私の場合は会社員をしながら会社を作ることになりましたが、それも成り行きでした。妻と「いつかカフェでもやりたいね」と何気ない会話をしている中で、せっかくなら海の近くでお店を開きたいという話になりました。そうして茅ヶ崎に移住し、地域の商店主さんたちと関わる中で、SNSやHPなどネットの運用代行をする会社を作ることになりました。
今のところ地域で途切れなくお仕事をいただけているのは、信頼関係を大切にしていることが大きいと思います。嘘をつかない、約束を守る、期待を裏切らない、誠実に対応する、そういった当たり前のことを守っているだけで、あとのことはあまりこだわりを持たずに仕事をしています。

若者へのメッセージ

新人の頃の私は、エンジニア志望だったのに営業職になったり、内向的なのに飛び込み営業の日々を過ごしたり、新卒同期の中で初受注が最も遅かったりと、思い通りにならないことばかりでした。新人だと目の前のことしか見えにくいので、そんなことでも結構悩んだ記憶があります。
学生の頃から、私は「地域×インターネット」に可能性を感じていました。茅ヶ崎に移住し、地域の商店主さんたちと関わる中でそれが確信に変わり、地域と共栄する株式会社KYOEIを立ち上げました。
会社員と経営者の両立をするようになってからは、キャリアの迷いが減ってきたように思います。軸が一つだと揺らぎやすいですが、もう一つ別の軸があることで支えになります。片方の仕事の経験が、もう片方の仕事に役立つことも珍しくありません。
こういった仕事の二本足打法(パラレルキャリア)は、「来た球を打つ」タイプの方には特におすすめです。打席に立つ回数を上げて行き、良い球が来るように準備しながら、良い球が来たらしっかり打つ。空振りすることもありますが、そういうキャリアがあることを知っておくと良いと思います。