現在の仕事についた経緯

学生時代には塾講師や家庭教師のアルバイトをしており、その中で子どもたちから、直接『ありがとう』という感謝の言葉をたくさんもらいました。
大学では工学部だったためエンジニアを目指しており、卒業後はエンジニア職に就きましたが、就職後も学生時代にもらった『ありがとう』の言葉を忘れることができずにいました。
こんな自分でも人の役に立つことができるんだと思い、就職後に、自分が本当にやりたい仕事は何かを改めて考えました。
その結果、『直接ありがとうを感じることができる仕事がしたい』『子どもたちのために仕事がしたい』と考え、教育業界に転職しました。

仕事へのこだわり

私自身、仕事をする上で会社の決められたシステム通りに働くことが苦手でした。子どもたちは性格や学力も全く人それぞれで、一つのシステムで全員の成績を上げることは難しいと感じていたからです。そのため、会社のシステムを使って、どう成績を上げていくかを考えるよりも、物事を論理立てて、成績を上げる仕組みを一から考えることが好きでした。
その仕組み、つまりは「子どもたちの成績を上げる」などの目標を達成するために、周りにいる人にたくさん相談したり、アドバイスをもらったりしていました。先輩や上司だけでなく、時には後輩や学生のアルバイトの子たちにも躊躇なく相談していました。
そして、苦労して達成したその一つの成功事例を広げるために、既存のシステムを常に更新していく姿勢を持ち続けており、今も既存のシステムだけに頼らない、“いいもののためなら変える”姿勢は変わりません。“子どもたちにとって最高の環境”のためなら、常に更新していき、その「更新すること」に大きな壁があるのであれば、その壁を乗り越えるためのことを考えます。
また、共に働く社員やアルバイトへの関り方として、私は常に「思ったことを言う」つまりは「本音で話す」ことを心がけていました。時には相手を傷つけることもありました。しかし、相手を傷つけないために、嘘や偽りの言葉を放ち、よい人間関係を築いたとしても、いつか本音が出て、より関係が悪化すると思うのです。
本音ではない傷つけないような言葉の後に、本音が来ると人は不信感を抱くと思います。しかし、本音の後に、相手を傷つけないような言葉が来ても、人はその言葉を「優しさ」だと感じて、より信頼が増すと思うのです。
最初から自分のありのままの姿を見せ、そんな素の自分を受け入れてくれる人を大事にしていくことが、私の「人への関り」に関する基本スタンスです。

若者へのメッセージ

世界はコロナ禍を経て大きく変化し、これからの成長スピードを加速させるきっかけを作りました。これまでの10年間で経済や社会が成長してきたスピードと、これからの10年間での成長スピードは全く異なり、未来は急速に変化すると感じています。そのため、現在と未来についての世界や日本について学び、短期的にやってくる社会の変化に対応していく準備がとても大切です。
現在20代の方々もいずれ、30歳、40歳と年を重ね、それと同時に経験やプライドも蓄積されていきます。しかし、その過去の実績や経験にこだわるあまり、変化のスピードに追い付くことができないなんてことにならないように、時には過去の努力や自分自身が誇りをもってやってきたことも、自らそれを否定して捨てて、新しいことに挑戦する勇気を持つことが必要なのではないでしょうか。
常に世界や日本の社会にアンテナを張り続け、何歳になっても『一から学ぶ心』を持ち続けてほしいと思っています。