現在の仕事についた経緯
植物バイオの仕事を始めた際、主な技術の特許が全て欧米に取られていて、それらの特許を使わないと何もできない状態でした。そうした特許をすり抜ける技術開発が必要と思っており、博士号取得後に弁理士に興味を持ち勉強を始めました。
合格後、会社の特許部に異動になり、特許の仕事を始めました。奈良先端大では特許を売る仕事を行い、特許マーケティングや契約(海外を含む)を経験して、その後自分の事務所を立ち上げました。
仕事へのこだわり
研究者歴が20年と長く、技術の本質を捉えるのが得意です。拒絶理由が来た場合に、論文を精読して、そのデータが本当か?有意差があるか?まで検討して、引用文献としてふさわしいかという根本的な部分から検討して反論するようにしています。反論は、研究者時代にディベートが得意な人から学んだので、議論で論破するのは得意です。
それと約22年間の弁理士の経験から、法的3段論法などの論理を使って反論するので、反論が認められて特許が取れるケースが多くあります。自分でもビックリすることがありますが、弁理士30年のベテランからも「えっ、あれが特許になったのか?」と驚かれることもしばしば。
最近では、「さらにこう反論をすれば特許になる」というテクニックに磨きがかかり、より特許登録率が上がったと感じています。つまり、科学技術の専門家でもあり、法律論もベテランなので、その両方をうまく組み合わせて高い特許登録率や、商標登録率100%(2022~2023年実績)を達成しています。
若者へのメッセージ
日本経済が停滞しているように見えますが、若手ベンチャーも盛んになっており、20~30代でも数十億、数百億のビジネスを立ち上げている人が普通に出てきています。
今は起業のチャンスが溢れているので、若い時に良いベンチャー企業に入って修行するのも一つの面白い生き方だと思います。