現在の仕事についた経緯

幼少期は体操を経験し、小学4年生から社会人までバレーボール一筋でしたが、クラブチームの大会で全国3位、神奈川県選抜選手、JOC候補選手というのが私の選手としての最終成績でした。一流の先生達や仲間に囲まれ、このままでは選手として未来がないと思い、大学の経営学部に通いながら、人間の動作分析の専門家である理学療法士の学校に入学を決めました。卒業後、バレーボールのトレーニングを積みながら、医療機関に勤め、アスリートのリハビリやトレーニングに触れ、アスリートが復帰する際に直面するスポーツ現場と医療現場の間に存在する「ギャップ」の存在に気づきました。その「ギャップ」を取り除き、アスリートがスムーズに現場に復帰できる「橋渡し」が出来る存在が必要と考え、今の形を作りました。

仕事へのこだわり

私は選手として自分が期待する結果を出せず今に至ります。明確な引退時期も分からず、いつの間にかサポート側に回っていました。アスリートを見させて頂きつつ、チャンスがあれば自分も「挑戦」したいという気持ちは40歳になった今も変わらず持っています。私の職業柄、それが良くないことと捉える人もいらっしゃいますが、だからこそ一生懸命に上へ上へと結果を出そうという選手の想いを感じられ、また、それに応えられる部分もあるのではないかと思います。故に、私の仕事のSTYLEは自然とバレーボールの延長になります。分かりやすく例えますと、毎日朝早くから遅くまで練習し、帰宅後も自主トレをするという部活風のSTYLEになっていると思います。勝つために打ち込む、時間を、命を注ぎ込む。それが関わらせて頂く上での必要な要素であると考えています。その人の過去、現在、未来、感情の推移などを来店される時間だけで理解するのは不可能です。ですが、勝負で結果を出すには、その部分を共有して共に取り組む必要性があると感じています。ですので、例え夜中でも、会食で少しお酒が入っていても、頼まれれば、状況を伝え許可をとった上でサポートに駆けつけるようにしていますし、今後もそうしたいと思って活動しています。

若者へのメッセージ

若い世代に大切にしてほしいのは「時間」の使い方と「熱量」の形成です。時間は有限、それを本質的に理解出来ている人は少ないと思います。アスリートには「選手寿命」という概念があり、選手として評価される時間、プレー出来る時間は、生きている間の更に短い時間で、それは選手としての「命」の時間です。私は医療機関で人の「死」を身近に感じた経験もあり、限りある時間を「無駄」にしないよう意識しています。目的意識なく時間を使ってしまうことは無駄に時間を、命を使ってしまったと考えます。私のお客様は時間の使い方が上手な方が多く、だからこそ日本や世界のトップで活躍されているのだと感じています。命を時間として意識するには「熱量」が必要で、それを身につけるには物事に熱中して結果を出そうと努力した経験が必要だと思います。だから、どんな分野でも良いので若いうちに物事に打ち込み、結果を出すべく熱中した経験を培ってほしいと思います。その経験が将来、熱量高く動ける人間を作るように感じますし、その熱量が周囲の人の「想い」へ届くエネルギーとなるはずです。