現在の仕事についた経緯
現在は火の鳥写真家として現代アート業界で活動しています。
もともとは自己満足で「なにか見たことのない世界が撮れたぞ」と一人でニヤニヤと眺めていた火の鳥写真でしたが、とある個展にて初めて火の鳥写真を公開しました。
一週間の会期を通して反響はほとんど0でしたが、最終日にお一人の方が「誰もやっていないことをやっているのが面白い」と火の鳥写真を評価しご購入くださいました。
この出来事がきっかけでした。
自分が面白いと思った世界を一緒に面白がってもらえた感動。自分の表現が誰かの心を動かしたときの感動。
この時から、一人でも多くの方に私の見つけた世界を知ってもらいたいと、現代アート作家としての活動が始まったのです。
仕事へのこだわり
火の鳥写真家としてのこだわりは一つ。
「自分の想像力を超えた1枚を求め続けること」です。
花火の爆発エネルギーの偶然性を利用した撮影法なので、独自のカメラドローイング法を思いついた当時は、でてくる写真でてくる写真すべてが見たことのない想像を超えた世界でした。
ですが、何年も撮影を繰り返していると徐々に予想と結果の近いものが撮れるようになり、私の想像力の中に落ち着きはじめるのです。
そのような時は、いままでにしたことのない動きをする。いままでに撮影したことのない場所で撮ってみる。花火の撮影にとって悪条件と呼べるような条件を求めて撮ってみる。といったイレギュラーな要素が取り込めないかと考え、暗にそのようになるように行動しています。
若者へのメッセージ
あなたは「好きなこと」はありますか?
私は小さい頃より漫画、アニメ、ゲームが大好きで、いわゆるオタクでした。ただ、当時はオタクという言葉には極めてネガティブな印象があり、私自身も自分がオタクであるということを隠して幼少期を過ごしました。
ですが、その幼少期に培ったオタク魂が「写真」と結びついた時、自分の中からまったく新しい世界が生まれたのです。それが火の鳥写真でした。
恥ずかしい恥ずかしいと隠していた自分の本性。それが私の現在の自己表現の根幹を成しています。
「好きなこと」って親や他人から見たら「そんなことをし続けても将来なんの役にも立たないよ」と非難されることもあると思います。
ですが、夢中になれるものがあるなら好きなことを好きなように好きなだけ楽しんでほしいな、と思います。
そうして楽しんでいるうちに勝手に磨かれて尖ってしまうあなたの芯は、他の誰にもない、あなただけの強みになる日が必ずくるのですから。