現在の仕事についた経緯

一番は「自分の経験を何かに活かしたかったから」ですね。ドイツに3シーズン半住んでいたこともあり、多くのことを経験しました。日本では経験できないほど嬉しいこともありましたが、その反面、大きなトラブルやコロナ差別などもありました。その経験が少しでもこれから留学を考えている方たちの役に立てばと思っていました。
帰国後、私やクラブに直接問い合わせがあり、多くの日本人選手が海外(主にヨーロッパ)に挑戦をしたい気持ちを持っていることに気づきました。
少し調べれば、留学代理店やエージェント会社は山ほど出てくる世の中ですが、本当に信頼できる会社はほんの僅かだと思います。
いかに信頼できるエージェントを選択するかでサッカーに対するモチベーションも変わってきます。
そのためわたしたちは、私生活にも目を向け、語学のオンラインスクールなどを開講し、選手ひとりひとりの不安を最小限にして、“留学が人生において大切な経験”になるよう心掛けています。

他には「尊敬を伴わない人の下で働くことが得意じゃない」のもあります。もちろん尊敬できる上司の方であれば見習いつつ、その方の元で仕事を学びたいです。のちにお話しする公認会計士を目指したきっかけは、仕事仲間に難関試験に合格する努力と能力が備わった人に囲まれた環境で仕事ができる部分も数あるうちの一つです。話を戻すと現実にはもっと効率的な方法があるのに実行できないことや全てを任せてもらいたい仕事であっても、立場上、限界が生じてしまうことが好きではないからです。
また、自分の生んだキャッシュフローは自分のものにしたいのもあります。自分の事業を持つことで責任も利益も全て自分に返ってくることが好きだからです。

仕事へのこだわり

「相手の時間を奪わない」ことは常に考えています。
“返信が遅い人は仕事ができない”というのは、私自身が多くの人と連絡をとることですごく共感しました。
仕事でもプライベートでも、“こちらからすれば気軽なひとつの返信でも、相手はこの返信ひとつで次の行動がストップしているかもしれない”と考えるようにしています。
私は目上の人と連絡を取ることがとても多いのですが、さらに気を遣って、相手方に「これどうなった?」と聞かれる前に答えるという気持ちを常に持っています。
そうすることで相手の今後の選択肢を増やせますし、自分の意思の強さも間接的に伝えることができます。

次に大綱的なことでいえば、「どんなことにも“本気”で向き合う」ことです。
多くの人が学生時代に経験した「本気を出す」こと。勉強やスポーツ、その他の目標に向かって“本気”で向き合ってきたかと思います。
ただ、私もそうですが、社会人になって仕事がメインの人生に置き換わったとき、「“本気”を継続すること」が少なくなってきました。その中で、私はあえてどんな些細なことでも“本気”を継続するということを心に決めています。
私は今、公認会計士の受験生でもあります。始めたきっかけは、単純に最も難しい試験(公認会計士試験は医師国試や弁護士司法試験に相当する日本3大難関国家資格の1つ)に挑戦したいと思ったからですが、他にも企業の財政状態や経営成績を分析する、投資をする、いわゆる管理会計を自分でやりたい、というこだわりがあることも大きいです。
今は公認会計士の勉強に比重を置いていますが、論文試験合格後は、自分の会社で社会に貢献していくこと、やりたい事業を実現していくことを目標としています。

若者へのメッセージ

私自身、20年と少ししか生きていないのであまり大きなことは言えませんが…。
私は、自分のやりたいことや今後のことについて考えるとき、「もし必ず成功するとわかってたら何をするか?」を想像します。その答えが“今の自分の純粋なやりたいこと”だと思うからです。
もちろんここでの「必ず成功する」は本質を見出すための仮定でしかありませんし、現実的に失敗するリスクを度外視することはできません。しかし、「自分のやりたいことにブレーキをかけているのは自分だったりするかも…?」というのはどこか頭の片隅に置いています。それが意外にも一歩を踏み出すエネルギーになったりするものです。

好きな言葉に「案ずるより産むが易し」という言葉があります。物事は実際にやってみると、事前に心配していたよりも案外容易いものだということです。今心配していることも、いざやってみれば大したことないかもしれない…けど結局やらなかった。と、ならないようにしていますね。もし少しでも参考になっていただけたら嬉しいです。