現在の仕事についた経緯

大学生の時に世界の貧困問題の現状を知りたくて、東南アジアやインドを旅しました。スラム街の現実を目の当たりにしながらも、人々の現状を変えることができない自分に大きな無力感を抱きました。
自分に何ができるかをしっかりと考えるために、1年間休学して途上国へ行くことにしました。現地の学校で日本語や日本文化を教えながら、東南アジアや中東、アフリカ、南米など30ヵ国ほどに行きました。そして、帰国後は世界各国で目の当たりにした社会問題を解決するため、起業の道を選択しましたが、あえなく失敗しました。
その後は社会を大きく変えるために、現代アーティストになるか、社会起業家になるかを迷った結果、社会起業家になろうと決意しました。世界のあらゆる課題解決を誰もが担える社会にしたいと思い、クラウドファンディングForGoodを創業しました。

仕事へのこだわり

クラウドファンディングForGoodでは、「社会課題解決の民主化」をミッションに掲げています。2022年5月のサービス開始以降、NPO、企業、個人、行政、教育機関など幅広い方にご活用いただき、1,000件以上の社会を良くするプロジェクトを支援してきました。
しかし、社会にはまだまだ数多くの課題が残っています。For Goodが目指すのは、クラウドファンディングという共助・扶助の仕組みによって、より多くの方々に社会課題解決の実践者として関わってもらうことです。影響力のある人だけでなく、誰もが社会課題解決に関われる仕組みをつくることで、既存の資本主義ではお金が流れない領域で、社会的意義のある取り組みをエンパワーメントし、社会全体として課題解決のスピードを飛躍的に向上させたいと思っています。
また、社会課題に対してビジネスを手段に解決していくソーシャルビジネスには、社会をより良く変えていける実感と、大きな可能性を感じています。学生時代に世界各地で目の当たりにした不条理な社会の仕組みをより良い方向へ変え、人類の可能性を最大限にエンパワーメントするため、ソーシャルビジネスの世界に足を踏み入れました。社会をダイナミックにより良く変えていくことは、一人ではできません。領域問わず、様々な人たちが足を踏み入れることを願っています。

若者へのメッセージ

大きく社会的インパクトを出している起業家の方々を見ると、今も「こんな自分でいいのか?」と思って悶々とする日々ですが、自分が追い求める理想の姿に近づくためには、自分が少しでも気になったことに、まず飛び込んでみることが大切だと思っています。
何か決断をする時や、経験したことの無い状況に一歩を踏み出す時には、もちろん不安な気持ちもあります。一歩を踏み出した結果、失敗をして得られる「反省」は未来に活かせますが、一歩を踏み出さずに残ってしまう「やらない後悔」は、何より辛いと思っています。
そうやって失敗しながらでも探索し続けることが、結果的に自分の視野を広げてきた気がします。不思議なことに今まで失敗したことは沢山あっても、踏み出したこと自体を後悔したことは一度もないですね。
皆さんにも、ぜひ、自分のできることから一歩を踏み出して欲しいです。