現在の仕事についた経緯

日本の伝統食品である「コンニャク」は、持続可能な食生活に大きな可能性を秘めた食材です。しかし、日本では少子高齢化や食文化の変化により、消費が年々減少しています。
そこで、入社当時からこの素晴らしい「コンニャク」を世界中の人々に広めることを目指して活動してきました。その結果、現在では弊社の製品であるコンニャクで作ったヌードルやライスが世界の多くの人々に食べられ始めています。
今後はこれらに加え、限りある資源の代替となるようなコンニャク製品の開発を進め、健康はもとより環境にも良い、持続可能な食文化の普及を目指していきます。

仕事へのこだわり

アインシュタインの言葉に「同じことを繰り返しながら違う結果を期待すること、それを狂気という。」という言葉があります。昨今のように変化のスピードが速い世の中では、同じ結果を繰り返すだけでは企業として新しい未来を築くのは難しい時代だと考えます。このことはダーウィンの進化論でも示されており、変化した種のみが生き残ってきたと言われています。
人は食べ物を必ず食べるので、食品業界は安泰だとよく言われてきました。しかし、産業構造が変わり、コンニャクそのものの消費量も年々減少しています。弊社も90年以上の歴史がありますが、その中で変えてはならない部分と、積極的に変えなければならない部分をきちんと区別し、新たな未来を創造する必要があると考えています。
小さな頃、私は「コンニャク屋の息子」と言われるのがとても恥ずかしかったのですが、今ではコンニャクが大好きです。だからこそ、変えるべきことをしっかり変えて、変化に対応していくべきだと考えます。幸いなことに、コンニャクは健康的で環境にも良い、優れた製品群です。これからは、この特性を活用した製品の開発により取り組んでまいります。
今後も日本は人口が減り続け、経済規模も縮小していくでしょう。しかし、世界に目を向ければ市場は無限にあり、新しい価値観も生まれるはずです。その為の製品開発こそが、日本の伝統のコンニャク産業を守り続ける唯一の道だと考えます。ひいては、日本の食品業界全体の未来も明るくなると信じています。

若者へのメッセージ

「人が幸せを感じる瞬間ってどんな時か?」と考えたことはありますか?人それぞれ幸せを感じる瞬間は異なります。私が幸せを感じる瞬間は、「昨日まで出来なかった事が出来るようになった時」です。
小さい頃、両親や周りの大人たちが歩くのを見て、自分も歩けるようになりたいと何度も頭をぶつけながら頑張って立ち上がりました。よろよろと立てた時、周りの人が喜んで褒めてくれた瞬間、「やった!立てたんだ!」と最高の満足感を手にしました。それに味をしめ、自転車に補助輪なしで乗れる様になった時、受験に合格した時など、出来なかった事ができる喜びを味わいながら大人になりました。
大人になると幸せを感じる瞬間が変わるのかというと、根本は変わらないと思います。最近、ライフワークバランスという言葉をよく耳にしますが、この言葉が誤解されているのではないかと心配です。スポーツでも暑い中、一生懸命練習するからこそ、勝てないと思っていた相手に勝った時の感動を得られ、成長できるのです。
大人になっても、出来なかった事ができる喜びは仕事の中にたくさん隠れています。練習して勝ち、幸せの瞬間を味わい、成長できる働き方を目指してみてください。社会人としての人生が必ず充実するはずです。