現在の仕事についた経緯

国家公務員の2次試験で不合格となり、慌てて就職活動をしていた時に大学のゼミの担当教授から小林青果株式会社を紹介されました。そして、小林青果株式会社の役員にゼミの先輩がいて、幹部候補生と高給という餌に食いつき入社しました。
当時の青果業界は、朝が早いため労働時間が異常に長く、休日も月に2~3日しかない劣悪な労働環境にあり、とんでもない会社に入社したことに気づきました。

仕事へのこだわり

入社当時は、社員個人の仕入れ能力や販売能力が売り上げに直結し、各社の花形社員がもてはやされ、俺が俺がの個人プレーが当たり前の時代でした。量販店への販売は価格優先で、利益率は低くても大量に販売するスタイルが良しとされていました。営業社員の経費に対する考え方は希薄で、とにかく競合他社を圧倒し大量に販売するのがかっこよく高評価されていました。
時代の変化とともに徐々に大量に売れなくなり、販売先から商品化や付加価値、差別化などを求められるようになり、経費が増加して経費への意識が重要になってきました。
従来の薄利多売な売り方は、その場限りのスッポト的な売込みしかできません。現在の商談の進め方は、個々の力に頼らず、産地、市場、仲卸で協力して量販店に提案し、販売先にも産地に足を運んでもらい、共同で商品開発をし、共同で販売していくように変わってきています。この方法で販売するようになり、産地と販売先に信頼関係ができ、長期の取り組みが可能になってきました。
産地、市場、仲卸、販売先でチームを組み、それぞれの立場を理解して共同で販売し、そのシーズンの最後にお互いが笑顔で終了するのが理想です。小林青果はそんな笑顔を創造する会社を目指しています。

若者へのメッセージ

失敗やミスは誰にでもあることです。若い人は打たれ弱いというか、すごく落ち込んだりしがちな気がします。落ち込むということはそれだけ責任感を持って仕事に向き合っている証拠であると思います。
大事なことは失敗から学び、次の仕事に活かすことです。若いときはいろんなことに挑戦し、いっぱい失敗していっぱい学んでください。あなたの失敗は先輩がフォローし上司が責任を取れば済むことです。
個性を大切にし、自分の長所・短所を把握しておくことも重要です。長所はどんどん伸ばし、短所は少しずつ改善するようにしましょう。そのためにまずは個人としての力を蓄えることです。
そしてそれが今度はあなたに後輩や部下ができたときに活きてくるのです。とにかく若いうちに失敗を恐れず、何事にも挑戦してみてください。