現在の仕事についた経緯
株式会社堀商店は家業であるものの、3代目の父は、僕に対して家業を継ぐことを前提とした接し方ではありませんでした。好きなように自身の可能性を広げてほしいという方針で育てられました。
大学卒業後に総合商社に入社し、そのまま商社パーソンとしてのキャリアを歩むこともひとつの選択肢でしたが、駐在2年目に祖父母の介護により両親が弱い部分を見せたことで、真剣にキャリアの見つめ直しを行いました。
自分としては商社の大きなビジネスも魅力的でしたが、気に入った商品を仕入れ、好きな気持ちを乗せてオススメし、お客様に喜んで頂き、子ども達が笑顔になる、という堀商店のとても健康的なビジネスをライフワークにしたいと考えて、家業に入りました。
仕事へのこだわり
前職の新入社員時代から、求められた期待に応えることを重視して仕事を行ってきました。そのお陰で、目の前の仕事に対する真摯な姿勢や、大企業水準の仕事の進め方などが身についたと考えています。
一方で、当時を振り返ると、前職時代は学生気分が抜けていなかったように思います。というのも、私自身、“正解を探す仕事の仕方”をしていたからです。当時、何をどうやったら認められるのか、何が周りが求める正解なのかを考えて、“迷いながら”仕事をしていたように思います。それ故に、アクションも遅く、行動量が稼げなかったと思います。
それに気づけたのは、今現在、自分で正解をつくる仕事の仕方をしているからです。「こうやったら必ず成果が出る」という方法はないと思います。長期的視点で、自身が“やるべき”と思ったことをやってみるしかないのです。やってみないと答えもでません。そのため、自分を信じて行動を起こすということを大切にしています。
僕の場合は家業に戻るというターニングポイントがあったため、仕切り直しで以前と異なる仕事への取り組み方ができました。自力で変わることができたわけではありませんが、結果として変わった経験ができたため、弊社の若手社員も、正解を自分で作るような、自分を信じて行動を起こす働き方ができるようアドバイスしていきます。
若者へのメッセージ
自己成長には、行動量が一番大きな影響因子ではないかと思います。
精度を高めることで成功確率は多少高められるかもしれませんが、やってみないと分からないですし、そこまで確率は変わらないので、打席に立つ回数を増やせば、成功体験の数もその分多くなっていきます。
動いたら動いた分だけ見える景色は変わります。行動した先で出会った人とのコラボレーションやそこで得た経験が自分の持ち物となり、また次の行動に活きる、エフェクチュエーションという考え方だと僕は理解しています。どんどん行動してチャレンジすると楽しくなってくると思います。
また、家業を持つ方へのアドバイスがあります。僕は、家業に入るかどうかの判断は必ず自分自身で行うべきだと思っています。しんどくなった時に「親に言われたから戻ったのに…」「俺のせいじゃない…」などと他責に陥ることのない方が気持ちがいいと思います。自分で決めたんだから!という、将来自分の背中を押してくれるような判断を期待しています。