現在の仕事についた経緯

最初に就職したのは全世界に従業員が数万人いる組織でした。次に転職した先は10数名のベンチャー企業です。
ベンチャー企業がIPOをしたことで、1→10は達成できたのではないかとひと区切りをつけ、独立したら自ら創業し、0→1のチャレンジをしようと考えていました。0とは言っても、もちろん世界は先人たちの知恵の元に成り立っています。自分の力で新たな価値を生み出して、それが広がり、次につながるということを目指せたらと考えました。
また、日進月歩の世の中で現在世間を賑わせているAIは歴史的に見ても破壊的イノベーションです。この時代にAIに関わることができることに喜びを感じ、仕事の中にAIを取り入れています。

仕事へのこだわり

一つ目は学びについてです。
最初のキャリアは外資系の経営コンサルタントでした。
たとえ一年目でも顧客の前に出たらプロフェッショナルとみなされ、それだけの対価もいただきます。
しかし、対する課長、部長、役員級の方々は正にその道のプロフェッショナルです。
経験では敵わないのは当然なので、今まで見えなかったような顧客の現場やデータ等を様々なところから集め、論理立てて整理し、役員でも小学生でも納得できるような説明をするように心がけていました。
いわゆるコンサルタントならではのやり方ですが、これだけでは当然足りず、人の5倍は勉強をして、ある領域ではプロジェクト期間中に顧客の知識を上回るようにしていました。
その後もずっと学び続け、こじらせて大学院にまで行ってしまいましたが、学び続けるのが当たり前というのが一つのこだわりかもしれません。

二つ目は価値提供についてです。
顧客、つまり、価値提供をする対象を段階で分けて考えています。
目の前のお客様個人、その方が所属する部署、所属する組織、組織の顧客、顧客を形成する社会。これらはすべてがつながっているので、すべてに対してどのような価値提供ができるか頭を使って考えています。
すべてを頭に置きつつも近視眼的にならず、かといって雲を掴むような話だけをするわけではないように気をつけないと、会話ができません。
ある時は焦点を近くしてお客様個人を見て、ある時は焦点を遠くして社会を見る。社会に価値提供ができているかを忘れてはいけないのです。
頭の中にあるカメラがズームイン・ズームアウトして焦点をあわせるかのように、全体像を見て提供する価値を考えるのもこだわりです。

若者へのメッセージ

複利の考えを持つと良いと思います。みんなより1年間で10%自分の価値を上げるだけでもかなり違います。
この場合、価値を上げるというのは、適切に学び、発揮できる価値が10%上がるという感覚です。1年間で10%だと、10年後には他の人の約2.6倍になるのです。今すぐ自分なりにできる努力をはじめ、それを弛まず続ければ良い結果につながるはずです。ちなみに1年間で50%自分の価値を上げたら10年で約57.6倍になります。
もちろん、こんな数字だけで表すのは現実とは乖離していますが、複利の考えを持って努力をするのと、ただなんとなく努力するのでは異なる結果になるのではないでしょうか。
平均健康寿命を元にするのであれば、若い人の方が時間があります。時間があればあるほど複利の効果は高まります。今の努力は必ず未来につながりますよ。